トップページへ

blog
blog

ブログ

出版で夢は追えるか、夢を終えるか。

出版に夢とか考えにくい時代ですか・・・。名刺印刷料が100枚100円とか。フルカラーで千円切るとか。本当にこのようなことが起こっているんですね。仕上がりはそれなりに悪くないらしいです。
お客様側にとっては、簡単にショップカードや、グリーティングカードを作れますので、敷居が低くなり便利な時代だなぁと感じます。でも、ちょっと待って、と思いました。デザイナーが名刺をデザインしたりする【フィー】もどんどん下がってゆかないでしょうか。技術革新と便利さが向上し、格安で印刷できるようになってすばらしいのですが。

私たちは紙質に気を使い、版の調子にも気を使っていますが、本の印刷がそうであるようにオンデマンドでシステム化されると品質は均一化します。結果、価格破壊が起こりデザイン料のデフレも加速します。ならば、われわれはより説得力のあるデザインで戦いを継続しなくてはなりません。

電子化やらなにやらで出版界も大変みたいですけど、出版の敷居が下がり版元の権威主義が崩壊し始めています。同時にレベルも低下していくのだと思います。

ウエブデザインでも同じことが起こっています。サーバーレンタル料など月100円単位です。デザインなんか用意されていて、ただみたいなものです。

 

 

よいところに目を向けると、16ページの冊子印刷が100部以上でで2~3万円という事実があります。これがフリーペーパー花盛りの昨今を後押ししているのだと思います。ネットで簡単に情報発信できるけれど混沌とした情報過多の今だからこそ、手に取れるモノとしての紙媒体の価値が【無料】ゆえに生きてくる。本来の「購入する雑誌」とはまったく違うモノ。印刷代金がここまで安いと、デザイナーやクリエイターや作家は版元ありきの受動型依存型の流れから、何か発信する能動型のデザインの流れを作ることもできるのではないでしょうか。

そう考えると楽しいですね。自分あるいはグループの発信の場を冊子で提供するのは【同人誌】と同じことなのですが、同業の友人は「デザイナーだからこそできる何か」を考え始め、「自分たちでできる社会貢献」こそテーマになるのではないか、「手に取った人に小さな幸せを感じてもらえる」ようなモノを模索し、その考えを聞かせてくれました。刺激されました。

そのようなことはNPOなどで行動に移されている人々はたくさんいると思うのですが、デザイナーはどうなんだ?と思わされました。だがいずれはペイしないと継続性がないため魅力的なコンテンツとして成長しなければ。。。「置く場所」という最大の難関も忘れてはいけないし。いまどき出版に夢なんてアナクロですかね。

私も自費出版を何度か手伝って、その自己満足というか、期待以下の閉塞感を感じたことがあります。
でもデザイナーって可能性の仕事ですよね。可能性を信じる夢追いの気質を失いたくないなぁと思いました。

 

 

category: 作業中

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です